研究班のご紹介
代表の挨拶(かんゾ~ちゃん管理人)

  • 代表(かんゾ~ちゃん管理人)

    是永 匡紹(これなが まさあき)

    所属先・役職

    国立健康危機管理研究機構
     国立国際医療研究所 肝炎・免疫研究センター肝炎情報センター
     肝疾患研修室長
     国立国府台医療センター 消化器・肝臓内科
     第一肝疾患室医長

    専門

    消化器・肝臓病一般(特に肝炎に対する抗ウイルス治療・肝疾患に合併する糖、脂質異常の治療・非侵襲的肝線維化診断)

    認定医・専門医等

    日本内科学会認定内科医・指導医、日本消化器病学会専門医・指導医・学会評議員、日本肝臓学会専門医・指導医・学会評議員、日本消化器内視鏡学会専門医・指導医・支部会評議員、日本病態栄養学会評議員、米国肝臓学会会員、欧州肝臓病学会員、ICD(インフェクションコントロールドクター)、社会医学系専門医・指導医、日本医師会認定産業医

 ウイルス性肝炎(特にB型肝炎ウイルス・C型肝炎ウイルス)はわが国の最大級の感染症と位置づけされ、約350万人の肝炎ウイルスキャリアがいると推定され、肝硬変・肝がんの主な要因となっていました。

 その為、2009年「肝炎対策基本法」(平成21年法律第97号)という法律が、2011年5月に「肝炎対策基本指針」(平成23年厚生労働省告示第160号)が策定され、その後、様々な肝炎総合対策され。「国策」として様々な検査・治療費助成を行い「肝炎の早期発見・早期治療によって肝硬変・肝がんへの移行者を減らすこと」を推進しています。

 その間に、B型・C型肝炎ウイルスの治療薬は、副反応が少ない経口薬が中心となり、ウイルス制御が可能となっています。実際に、2011年の肝炎ウイルス陽性率は約1.5%が 2023年は0.6%と減少し、肝がん死亡者数も3万人以上から2.3万人に減少中です。

 「もう対策は必要ないのでは?」と思われるかもしれませんが、未だに肝炎ウイルス検査を受検したことがない・陽性であること知りながら受診されない陽性者もまだ多くのこれさており、肝炎ウイルス制御後に飲酒量・体重増加により肝硬変・肝がんを発症することも稀ではありません。WHO(世界保健機構)は2030年までに、肝炎撲滅という目標を掲げており、陽性者が少なくなったからこそ、未治療者が多い領域の特定・正しい肝炎ウイルスを含めた感染予防対策を国民へと周知(人材育成含)など、課題も多いのです。
われわれは、2014年~2023年の9年間「効率的な肝炎ウイルス検査陽性者フォローアップシステムの構築」「職域等も含めた肝炎ウイルス検査受検率向上と陽性者の効率的なフォローアップシステムの開発・実用化に向けた研究」 「新たな手法を用いた肝炎ウイルス検査受検率・陽性者受診率の向上に資する研究」を厚生労働省の研究として、肝炎ウイルス検査非受検者・陽性者が多い領域を特定し、様々なアイデアを用いて、肝炎ウイルス検査機会の拡充・医療機関への受診/継続受診促進を公開してきました。
2024年から「肝炎ウイルス検査受検率の向上及び受診へ円滑につなげる方策の確立に資する研究」で、これまでの成果を水平展開することを目的としており、ホームページ(HP)を立ち上げることになりました。
HPには、肝疾患患者さんを受検・受診した好事例を掲載していきますし、研究班キャラクター「かんゾ~ちゃん」やコミュケーションツールをご利用くださり、正しい肝炎の 知識を身に着けてくだされば幸いです。