活動実績(論文等)

歯科医師会主導による歯科医師の肝炎医療コーディネーター養成事業の水平展開状況

井上 貴子、加治屋 幹人、加藤 正美、静間 祐一郎、本山 智得、櫻井 真人、荒井 泰子、新井 康仁、大西 啓之、山﨑 健次、大河原 伸浩、中村 彰彦、田中 靖人、内堀 典保、是永 匡紹

 肝炎医療コーディネーター(肝Co)とは、肝炎に関する知識を持ち、地域での啓発や支援を担う専門家で、都道府県が養成しています。
 2018年、愛知県歯科医師会は厚生労働省研究班と協働し、歯科医師会主導で肝炎啓発事業を開始しました。講習会では肝臓専門医に加え、歯科医師も最新の肝炎対策について講演しています。2021年度からは両者の共催により、肝Coの養成講習会を年1回継続して開催しています。2023年には、厚生労働省の文書において、歯科医師が肝Coの対象職種として初めて明記されました。
 この取り組みは愛知県から広島県、千葉県、滋賀県の歯科医師会にも広がっています。各県歯科医師会の会長や学術担当理事の理解と協力のもと、地域の実情に応じた啓発活動が展開されています。いずれの県でも歯科医師が肝炎に関する正しい知識を学び、肝Co制度の意義を理解する体制が整いつつあります。
 2023年度には、愛知県で肝Co認定者の約21%を歯科医師が占め、滋賀県では40%を超えました(図)。愛知県で行った調査により、歯科医師は日常診療で肝疾患患者と接する機会が多く、B型肝炎ワクチン接種勧奨にも意欲的であることが明らかになっています。
 肝Coの養成は、社会全体に肝炎への理解と正しい知識を広める基盤づくりを目的としており、厚生労働省もその意義を強調しています。歯科医師の関与は、この目的の達成に大きく貢献すると考えられます。今後も歯科医師が肝炎についての理解を深めることで、歯科医療現場から肝炎対策を支える力がさらに高まることが期待されます。 2023年度の肝炎医療コーディネーター(肝Co)認定者に占める歯科医師の割合

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