職域における肝炎検査促進通達と、陰性カードは企業担当者にどれくらい知られているのか?(検査の状況との関係は?)
Association between awareness of government notification and ‘Negative hepatitis virus test result card’ and implementation of hepatitis B and C screening in Japanese workplaces: A cross-sectional study
厚生労働省が2023年3月に出した通達「職域におけるウイルス性肝炎対策への協力依頼」と、過去の肝炎検査で陰性だったことを記録しておく「肝炎ウイルス検査陰性カード」の企業における認知状況は明らかになっていませんでした。この研究では、職場においてB型・C型肝炎ウイルス検査を広げるため、企業の経営者や人事担当者が通達や陰性カードをどの程度知っているかを調べました。2024年3月に全国の経営者・人事担当者1500人を対象にインターネット調査を行いました。その結果、通達を知っている人が所属する企業では、知らない人の企業に比べ、従業員に肝炎検査の機会を提供している割合が高く、陰性カードについても同様の傾向がみられました。また、これらを知っている人ほど、C型肝炎は現在では高い確率で治療できることや、食事を一緒にするだけでは感染しないことなど、肝炎について正しく理解している傾向がありました。さらに、肝炎に感染した従業員がいる企業では、通知や陰性カードの認知度も高いことが分かりました。
この研究から、企業の経営者や人事担当者に正しい情報や国の施策を広く届けることが、職場での肝炎検査の普及や、肝炎に対する正しい理解の促進につながる可能性が示されました。一方で、今回の調査だけでは「情報を知ったことが検査実施の原因になった」とまでは判断できないため、今後さらに検証が必要です。
Nakazawa, S., Sakai, K., Fukai, K., Furuya, Y., Sano, K., Tatemichi, M., Korenaga, M. Association between awareness of government notification and ‘negative hepatitis virus test result card’ and implementation of hepatitis B and C screening in Japanese workplaces: a cross-sectional study. BMC Public Health (2026). https://doi.org/10.1186/s12889-026-28932-7 (in press)
