活動実績(論文等)

肝炎医療コーディネーターと連携した非専門医科のHCV抗体陽性者に対する効率的な個別勧奨

小塚立蔵、榎本大、藤井英樹、打田(小林)佐和子、河田則文、是永匡紹
肝臓 2024年65巻11号 P551-558

 非専門医科の肝炎ウイルス検査陽性者の院内紹介促進のため、電子カルテのアラートシステムが広く導入されていますが、いまだに専門医科への受診に繋がらない陽性者は存在します。
 大阪公立大学医学部附属病院では、2020年6月から肝炎医療コーディネーター(肝Co)が非専門医科のC型肝炎ウイルス(HCV)抗体陽性者リストを作成し、HCV抗体力価判定を用いてHCV-RNA陰性と考えられる低力価陽性例を除外した後、肝Coと専門医がHCV抗体中~高力価陽性で当科通院中でない、または受診歴のない症例のカルテを確認し、明確な理由(原疾患が重篤、他院の専門医に通院中など)がなく紹介されない症例があれば、主治医に個別勧奨するシステムを導入しました。
 今回、2019~2022年における非専門医科のHCV抗体陽性者のうち直接作用型抗ウイルス薬(DAA)治療対象となりえる症例(要紹介例)の割合、要紹介例から専門医への紹介率やDAA導入者数について調査しました。
 非専門医科のHCV抗体陽性者のうち要紹介例の割合は、2019→2020→2021→2022年で22.6→15.2→13.6→13.1%と約10%まで減少していました(下図)。また、要紹介例からの紹介率は個別勧奨後に約20%上昇し、陽性者は減少傾向でしたが、要紹介例でのDAA導入者数は一定の割合を占めていました。
 DAAの普及により非専門医科のHCV抗体陽性者のうちDAA治療対象となりうる症例の割合は経年的に減少しています。今後は、肝Coと専門医が連携し、HCV抗体力価判定を用いて治療対象者を効率的に拾いあげ、ターゲットを絞った個別勧奨を行うべきと考えられます。 非専門医科のHCV抗体陽性者における要紹介例の割合

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